2016年10月13日

経絡系統治療システム(VAMFIT)の講義

日本鍼灸理療専門学校の教務部長の木戸正雄先生が特別に講義をしてくださいました。

主な内容は、経絡系統治療システム(VAMFIT)と天・地・人治療で、先生が長年に渡って臨床を積まれたうえで出来上がった治療法であります。中国古典の素問・霊枢を礎に成り立っている治療法で画期的なものであり、学生も興味津々で拝見、拝聴していました。



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日本独自の治療システムである経絡治療の治療家が重要視してきた脈診。

とかく主観的要素が強いと思われがちな脈診を客観的に分析し、解り易く丁寧に教えて頂きました。脈診をとるときの姿勢、指の当て方、これらの重要性について研究データを示しながらの講義は実に説得力のあるものでした。脈診を習得する本についても上梓されておりますので脈診を苦手とされる方はお読みになってはいかがしょうか。



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実際に脈診をし、的確な経穴を刺激すれば微細な刺激でも身体に大きな変化をもたらすことを学生は身を持って体験しました。逆に言えば、刺激する経穴の選択を間違えると、症状を悪化させることにも繋がり、これも実例を交えながら教えて頂きました。選穴がいかに重要であるかを再認識するのにとても良い機会を頂きました。



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学生の症状をモデルにして実習です。

脈診や脚長差を含めた身体観察、さらにVAMFITの要である頸部の診断穴(頸入穴)より治療経絡を判断し、下肢に必要最小限の経穴に鍼刺激を行います。刺激後、検脈及び症状についての確認を行い治療終了です。治療時間はほんのわずかにもかかわらず症状軽減、消失し、微小な刺激を的確な経穴に行うことで症状消失が図れる先生の鍼治療の腕の凄さに脱帽です。



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脈診の研究で今年実施された全日本鍼灸学会で発表された先輩の2期生の水上先生も助手でかけつけてくれて、ひとりひとり丁寧にご指導頂きとても頼もしい限りです。

木戸先生、水上先生どうも有難うございました!

VAMFITはご著書もあるので読まれることをお薦めします。



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posted by 教員養成科教員 at 09:47| Comment(0) | 日記

2016年10月07日

教員養成科10周年記念講演会・祝賀会

101日に教員養成科10周年記念講演会と祝賀会が行われました。

講演会では東京医療学院大学学長で1期生から5期生まで生理学を担当していただきました佐久間康夫先生に「ホルモンに左右される人間関係:オキシトシンの新しい作用」の教育講演と先日、教員養成科の授業にもきていただきました辻内敬子先生に「産婦人科の鍼灸治療」の臨床演の二題が行われました。



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その後、1期生の宮嶋先生、3期生の寺前先生、4期生の安藤先生、6期生の宮下先生、7期生のウイリアム先生に卒業生代表として登壇してもらい「斯界を盛り上げるためにできること」をテーマに卒業生報告会を行いました。報告会での教員、臨床、臨床+非常勤といったそれぞれの進路をとられた卒業生の話は刺激的な内容であり、現役生は興味を持って聞き入っていました。卒業後、充実した仕事ぶりを見事なプレゼンで魅せてくれてました。学生時代の教育の授業で培ったスキルを応用した堂々とした発表は現役生の授業への期待感を膨らませてくれました。



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講演会の後の祝賀会では、教員、卒業生、現役生が食事を交えながら、現況報告や授業の思い出話に花を咲かせていました。


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 今回、教員、卒業生、現役生の交流は、授業外での教員と学生との交流、普段会う機会のない卒業生同士の出会い、業界の情報共有など多くの出会いを生み、これが化学反応を起こして斯界の発展に貢献できればと思います。今後もこのような会を積極的に開催して多くの化学反応を一緒に起こしていきましょう!!

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現在、一緒に化学反応を起こしてくれる方を募集しています。

次回の教員養成科の入試日程⇒1211日(日)


ご不明な点がございましたら教員養成科宛てまでお問いあわせください。




posted by 教員養成科教員 at 15:40| Comment(0) | 日記

2016年10月04日

産科領域の鍼灸治療

不妊症、逆子、つわりなど、産科領域における鍼灸治療はまだ過渡期ではあるものの、大いに国民の健康に貢献できる可能性があり、国際的にも臨床効果が報告されています。一方、WHOガイドライン(1999)には、妊娠に伴う愁訴の改善に鍼灸治療を注意して行う旨が挙げられているだけでなく、妊娠の時期によって避ける部位などについても記載されています。


臨床において、女性を対象とした婦人科領域ではデリケートな問題も多く孕んでおり、さらに産科領域となると母体と子供の双方に影響を及ぼす可能性がある為、とりわけ慎重に取り組まなければなりません。


今回、産科領域における鍼灸治療に詳しい辻内敬子先生をお招きして、臨床における留意点、身体の診方、治療方法、患者のケアなど様々な内容について教えて頂きました。


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鍼灸治療は妊娠中に発生する不快な症状を軽減させてQOLを高めることができ、スムーズに分娩にもっていける可能性があります。また、妊娠する以前、日常から気になっている冷えなどの不快な症状が妊娠や出産に大きな影響を及ぶすことについても注目していく必要があります。
鍼灸師は、患者さんの様々な随伴症状に関する声を傾聴してケアをしていかなくてはなりません。出産に冷えは大敵であり、早産、前期破水、微弱陣痛、遷延分娩となった方に冷え症が多いとの示唆に富んだ報告についても紹介して頂きました。

婦人科領域の日頃のメインテナンス、そして妊娠から出産に至るまでの長い期間、鍼灸治療は多くの場面で貢献することができます。産科領域での鍼灸治療の受療率を上げるためにも、今後、国民への啓蒙活動も積極的にしていく必要があります。


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実技指導では、逆子に関する灸治療(至陰穴への灸刺激)を中心に、より実践的な指導をして頂きました。その他、三陰交への間接灸が分娩所要時間と出血量に及ぼす影響について調査された研究など、今後の養成科学生の臨床や研究に繋がる内容についても触れて頂きました。


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自然治癒力を賦活し且つ安全、安心で副作用の少ない鍼灸治療が多くの患者さんに役立つよう、今後も産科領域の臨床研究も進めていかなくてはなりません。産科領域でよく話題になる不妊症ですが、現在、約26人に1人が不妊治療にかかっている現状もあり、不妊鍼灸ネットワークの組織も設立されています。不妊症の原因は女性だけでなく、男性側の問題も見落としてはなりません。不妊症も含めた産科領域における鍼灸治療は、今後ますます注目されることになるでしょう。


このように専門に特化した領域を究めることも、いまや教員養成科教育の重要なコンテンツとなっています。



posted by 教員養成科教員 at 09:48| Comment(0) | 日記