2018年08月31日

鍼灸師が手技療法を学ぶ意義

筑波技術大学から近藤宏先生をお招きして、あん摩マッサージ指圧(あまし)に関するエビデンス及び実技を交えながら徒手療法について講義をして頂きました。

あまし分野における国内の研究は遅れているものの、少ない研究のなかにも貴重な情報がたくさんあります。今回は、臨床研究のほか社会学的研究についても触れて頂き、現在、卒業研究を頑張っている学生にとっても有意義な講義内容でした。


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あまし療法の効果の科学的根拠を知ることは臨床上とても重要なこと。患者さんとのインフォームドコンセントをとるうえでも説明にとても役に立ちますし、患者さんとの信頼関係の構築にも繋がります。

あまし療法は様々な痛みに対する有効性が示されています。さらに、がんに対する臨床研究も行われています。がんを患うことで心理的に追い込まれ、あまし療法がメンタルヘルスに貢献できる可能性を示唆した研究もあります。ほかにも、心理的効果としては、不安障害や抑うつなどの精神障害を和らげるのに役立つことも示されています。

さらに、オリンピック・パラリンピックに向けて役立つ研究についてもお話し頂きました。運動前と運動後にマッサージを行う意義や注意点などスポーツマッサージに関する知識は今後、ますます必要になってきます。


社会学的研究としては、斯界の趨勢を把握するうえで、国民のあはきの受療率やあはき師の活躍の現状など、普段なかなか聞けない有意義な情報が盛りだくさんでした。

このほか、統合医療情報発信サイトの紹介など、患者さんとのコミュニケーションをとるうえでとても役立つ情報につてもご教示頂きました。


鍼灸師は刺さない鍼である鍉鍼(ていしん)も使うことがあります。非侵襲的な体表刺激といった視点では、あましも鍉鍼(ていしん)もほぼ同じであり、鍼の臨床効果を効率的に引き出すうえで、鍼灸師もヒントを得られたのではないでしょうか。

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(前田豊吉商店より引用)



最後に、鍼灸師も臨床で補助的に用いる運動療法についても指導して頂きました。


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臨床と研究は表裏一体であることを本校の臨床専攻課程・教員養成課程では常々意識して教育を行っています。

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posted by 教員養成科教員 at 11:45| Comment(0) | 日記