このたび教員養成課程(教員養成科後期課程:2年目の課程です)では、東洋医学関連のテレビ出演で一般の方々にもお馴染みの 粕谷大智先生 による特別講義を行ないました。
粕谷先生は東大病院での鍼灸臨床を牽引する立場にあり、医師との共同研究も行なっていらっしゃいます。科学的根拠に基づいた鍼灸臨床に取り組む鍼灸界の第一人者であり、国民の鍼灸の受療率が低迷している中、メディアを通して鍼灸の良さを発信して下さっています。
教員養成課程の学生も、卒業後には国民へ鍼灸の素晴らしさを啓蒙していただきたいですね。
今回は、鍼灸臨床でよく遭遇する脊柱管狭窄症を中心にご教授いただきました。
国家試験前に修得する理学的検査法や触診も、実際に使いこなせないようでは絵に描いた餅同然ですよね。
神経学的所見をとる際に、姿勢などのコツも含め、実際の臨床に即した内容でご指導いただきました。
現代医学的鍼灸治療について、患部に直接刺すイメージを抱いている方も多いかもしれません。しかし今は、患部から離れた遠隔部への刺激効果についても、エビデンスが構築されつつあります。この理屈を解ったうえで施術する意義は大変大きいと思います。
下の写真は、足底近くにあるメカノレセプターへの施術。
高齢者が増加傾向にある現在、歩行障害などのアプローチに臨床応用できる可能性があります。
最後に粕谷先生を囲んで、記念にパシャリ!
もうひとつ記念に、教員養成科附属治療院が所蔵する粕谷先生ご自身のご著書にサインをいただきました!
鍼灸による施術効果の科学的根拠は、世界の多くの研究者によって日々追究されています。
学校での教科書による勉強は、国家試験に合格するためには最低限必要な内容ですが、ある意味「最低限」なものです。臨床力をアップさせるには、最新の情報を学びつつ、臨床に特化した実践的な訓練を行なうことが近道であり、また正しい道だと思います。
いろいろな症例にぶつかりながら、一緒に臨床力をブラッシュアップしていきましょう!
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